本工事は、東京外環自動車道の千葉県市川市に位置する約1.6Kmの区間に函体(地下構造物)を建設しました。施工範囲は京成線に隣接する部分において、高さ約19m、幅約43mの2層4列の鋼殻構造物を43mの長さ(19リング)に渡って設置しました。
特殊構造への対応
リング間の継手ボルト(M27)はリブプレートとの干渉が多く、既存の締付け機器では施工が不可能で、かつ、約4万本の締付がネックとなり工程への影響も懸念されたため、本現場に適合する特殊小型レンチを開発、新規作成して対応しました。また、精度確保においても鋼橋用仮組立シミュレーションシステム(数値仮組立システムCATS)をもとにしたSC構造函体仮組立シミュレーションシステムを開発し使用しました。
施工計画及び現場での工夫
通常の鋼橋とは異なり長さ方向、直角方向、鉛直方向、函体の内空確保等管理項目は多岐にわたり複雑であったため、梁下り防止金具、建入れガイド金具等を配置し、形状調整を丁寧に行うなど、施工計画段階から製作反映、現場施工にいたるまで、一貫した管理によりリング延長方向の誤差は許容誤差±50mmに対して-5mmに収めることが出来ました。